黒薙温泉旅館(一日目)
07年5月3日
駅に降りると線路を渡ったところに長い階段がある。これを登り、遊歩道のような道を15分くらい(約600m)歩く。実は数年前にこの温泉には来たことがあった。しかしその時は雨が降っていたのとあまり温泉自体に興味がなかったため記憶が薄くなっていた。長い階段を登ると下には先ほどトロッコ列車で渡った黒部峡谷鉄道で最も高い橋「後曳橋」が見える。この橋は川から60mの高さ。なかなか絵になる橋である。
この遊歩道、以前とはかなり変わっていた。以前は谷側にロープは張っておらず、よろけたら谷底へまっしぐらだった。非常に怖かった記憶があったが現在はロープがしっかりと張られている。このロープの有無で気分が全然違う。安心感がある。この遊歩道からの景色も素晴らしい。下に見える黒薙川に沿っての峡谷。迫力がある。7~8分くらい進むと前方下に黒薙温泉の女性露天風呂らしき建物が見えてくる。最後はまた階段があり200段くらいあるだろうか。それを下り、ようやく黒薙温泉旅館到着。
受付を済ませると部屋へと案内される。部屋は「ゆぎり2号」。旅館の方の話ではこの部屋が一番見晴らしが良いらしい。実際、部屋に入ると目の前には滝が真正面に見える。予約の早い順にこの部屋から埋めていくらしい。そういえばこの黒薙温泉予約開始日の午前中に予約の電話を入れたっけなぁ。
部屋は簡素。テーブルと電源、それと暖房があるがそれだけ。テレビはない。あとは宿の下を豪快に流れる黒薙川の音。一休みした後、早速、28畳の大きさもある名物の「大露天風呂」(混浴)へ。
日帰り客と思われる客が数名入っていた。しかしこの環境の中で入る温泉は素晴らしい。お湯は無色透明。お湯の匂いは石の香りがプンプン。少し舐めてみるが主だった味はない。ただ少しだけ硫黄の香りが鼻から抜けるかなぁ。ここの源泉は97度と非常に熱いため加水している。なのでお湯の温度はちょうどいい。しかし気持ちいい~。何時間でも入ってられそう。とにかくこの温泉、お湯はあまり特徴はないがまわりは山に囲まれ、川の流れる音がゴ~ゴ~と響き渡っている。空気も凛としており自然でお腹がいっぱいになるほど。身体が温まってきたところで河原に出てみる。すると石の下からポコポコと温泉が湧いているのがわかる。お湯の温度が高いせいかグラグラしている。手を一瞬浸けてみるがとんでもなく熱い。まだまだ時間もあるため一旦上がり部屋へ戻る。
部屋で少々昼寝。そして館内を一通り見学。旅館というよりも山小屋の豪華版の言った雰囲気だ。内湯の横に飲泉があり飲んでみたがかなり硫黄の香りがした。ただこのお湯は普通に飲める。が熱い。フ~フ~しながら飲んだ。
夕食は5時30分。食堂で食べる。料理は思ったより豪華。味はまずくはない(笑)。山菜がメインだった。食後には温泉珈琲を頼んだ(300円)。濃くて非常に美味い。水が良いからだろうか?
この後は日帰り客もいないためもう一度、大露天風呂へ。夕暮れに入る露天もGOOD。風情がある。この時間になると貸切状態。自然と一体になった気がした。
しばらく休憩の後、女性専用露天風呂の「天女の湯」へ。ちなみにPM19時~20時とAM7時30分~8時30分は男性専用となる(大露天風呂はその逆)。真っ暗になった露天もいい。川の音と真っ暗の中にうっすらと見える峡谷と湯けむり。以前はこのような環境に少し怖さも感じたが、最近は全く感じなくなった。早速、お湯に浸かる。うぎゃ~熱い(笑)。身体がしびれる~。一応、肩まで浸かるが長くは無理。半身浴をしながら景色を眺める。この湯船へのお湯に投入量はスゴイ。しかもこの湯船の横には宇奈月温泉への引湯管の他にドバドバと惜しげもなく捨てている湯管があった。贅沢だよなぁ。
一旦部屋に戻り、しばらく休憩の後、内湯へ頭を洗いに行く。お湯の温度はちょうどいいが長くは浸かっていられない。しかしお湯が新鮮で気持ちいい。泉質は他の湯船の湯と変わらないがこの内湯の湯だけ、硫黄の香りが強かった。気のせいかとも思ったが同行者の指輪の色が変化していたことからやはり硫黄が若干、混ざっているのだろう。
部屋に戻るとまだPM8時。しかし何もすることがない。布団を敷き、川の轟音を聞いて目を瞑っていたらいつの間にか寝てしまった。
この部屋に着いた時は「この川の轟音で寝られるのだろうか?」と思ったが、全く問題なく寝てしまった。っていうよりもリラクゼーションに使われるBGMのような効果があるのかなぁ。こんなに轟音なのにもかかわらず心地よく感じてしまったことに不思議さを感じた。
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