霧積温泉 金湯館 (再訪)
07年6月9日~10日
車を降りると下はグジャグジャ。かなりの雨量である。土と木で固めた急な階段を滑らないように慎重に下り、金湯館の玄関へと入る。中に入ると他の宿泊客のほとんどが到着している様子。受付を済ませ、女将さんに本館の二階へと案内される。本当は両親を招待しているため少しだけ綺麗な新館を予約しようと思ったが、一週間前の予約とあってあいにく満室で本館への宿泊となった。
本館二階へ上がると一番奥の角部屋に案内される。襖を開けるとコタツが二つ、置いてある。朝晩はかなり冷えるらしくこの季節でもコタツが常備されているらしい。また襖には水墨画のような絵が描かれている。柱は太い木を使用しており黒光りしている。非常に風情のある部屋である。そしてこの部屋を含め三部屋を我々の部屋として使用してよいとのことであった。何だか怪しいなぁ~と思い、女将さんに「伊藤博文、勝海舟の宿泊した部屋は?」と聞こうと思って話しかけようと瞬間、自分の行動を察したのか女将さんの方から「この部屋は勝海舟が泊まった部屋です。伊藤博文も立ち寄ったんですよ」と言ってこられた。ラッキー!!この金湯館に泊まったらぜひこの部屋を見学したいと思っていたが、まさかその部屋に宿泊できるなんて!新館が満室でなかったらきっとこの部屋には泊まれなかっただろう。まさに人間万事塞翁が馬である。また女将さん、我々が喜んでいた姿が嬉しかったのか、6/7発行の週刊新潮にこの部屋が紹介されたらしくその本を持ってきて見せてくれた。その記事によると「勝海舟は皮膚病の湯治のためにこの金湯館に滞在。伊藤博文は明治憲法草案にあたり湯治中の勝海舟に相談しに来ていた」そうだ。
さぁ、取りあえず風呂に入ることにする。一ヶ月ぶりであるがワクワクする。浴室の扉を開けると先客さんが三名入っていた。が、我々が入っていくとすぐに上がってしまった。気を使っていただいたのだろうか。早速湯に浸かる。やっぱりアワアワ~。アワアワがスゴイせいでヌルヌル感がスゴイ。湯の匂いを嗅ぐと前回入浴した時よりも硫黄の香りが強い気がした。この湯は本当にクセになる。ヌル湯好きの父親も満足のようだ。結局、約30分。お湯を楽しむ。上がった後は汗が止まらない。余程、温まる湯なんだろう。
PM6時30分。部屋に夕食が運ばれてくる。メニューは山菜中心。こんなに山の中でもし仮に海魚の刺身などが出ようものなら幻滅していたが正直ホッとした。やっぱり地のものを中心にを出してくれるのがいい。だってこんな山奥で海魚の刺身が出るなんて絶対におかしい(干乾びた刺身を出す法○温泉さんもここを見習って欲しいなぁ)。だれも山奥でわざわざ新鮮でない刺身を食べたいなんて思わないはず。そして肝心の味は…。なかなか美味しかった。特に天ぷらがサクサクしていてGOODだった。またここ金湯館名物の鯉こくを食べたがなかなかの味だった。本当は鯉こく。嫌いなんです(泣)。だけどここの女将さんが名物なのでぜひ食べて下さいっておっしゃるものだからついつい注文してしまいました。さすがに勧めるだけあって鯉の臭みがほとんど消えていた。鯉というよりも紅鮭に似ていた。
食後はしばし休憩。そして就寝まで二回、入浴した。何度入っても気持ちいい。PM11時30分くらい?運転で疲れていたのかいつの間にか寝てしまった。
朝はAM7時起床。早速ひとっ風呂。朝一番からこのお湯に浸かれるなんて極楽~。AM8時。朝食が運ばれてくる。質素であるが味は良い。
食後の休憩の後、最後の入浴。う~ん。こんな湯だったら毎日入っても飽きないなぁ~。無色透明なのがまたいい。食事でいえばお米と一緒。クセがあまりないがゆえに飽きがこない。
外はまだ雨が降っている。周辺を散策しようと思っていたが断念する。チェックアウト時に女将さんに源泉の場所を聞いてみた。すると金湯館のちょうど裏手にあるがコンクリートで固めてしまっているため見ることが出来ないとのことだった。残念。AM10時。金湯館を出発。
この金湯館。唯一の難点をいえばトイレがあまり綺麗でないこと。それ以外は満足である。「年に一回は泊まりに来たい」。そう思わせてくれる宿である。
帰路は旧碓氷峠を登り、軽井沢へ立ち寄る。今は亡き、作家の森村桂が創作したケーキで有名な「アリスの丘」でケーキセットを食べた(1,050円、コーヒー+好きなケーキ1つ)。以前、皇后や雅子さんも訪れたことがあるらしい。さすがに美味い!特に焼きたてのチーズケーキはとんでもなく美味かった(笑)。
今回の一泊二日の旅行。自分たちが楽しめたのはもちろんのことだが両親が喜んでくれたことが何よりも嬉しかった。
※前回の霧積温泉金湯館のレポートは→http://chiharuchappy.cocolog-nifty.com/blog/2007/04/post_d2b2.html
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